HOMEcontents > 印刷の現場 (株式会社 木曽印刷 )

 
 

 

 




ずらりと積み上がるインク。このインクが混ざり合い、重なり合って、様々な絵柄が生まれる。

職人たちは、版をセットし、インクの割合を微調整しながら、希望の色に落ち着くまで機械の間を身軽に動きまわる。

ずっしりと重い紙をセットし、刷り上がるとまた運ぶ。

そして、機械を洗浄して、また次の版がセットされる。小さなゴミや色ムラの確認も、紙を運ぶ作業も印刷職人の仕事。

大きな音の中で作業を続ける集中力と体力、そして繊細な感性が必要な仕事だということが伝わってくる。

 
 
 
 
紙の厚み、サイズ、ロット、そして刷り色によって対応する印刷機が異なるため、印刷所は、それぞれに得意とする専門分野を持っている。ただし、特殊な紙やデザインへの依頼に果敢にチャレンジする現場には、独自の経験が少しずつ積み重ねられていく。「うちじゃなくちゃ、これは刷れないよ」。職人たちのそんな言葉がとても頼もしい。パッケージや書籍のカバーなどの厚い紙を得意とするこの工房は、印刷物の「顔」を作る場所。刷り上がったカラフルな印刷物たちが、たくさんの人の元に届く日を今か今かと待っているように見える。
     
             
     
“印刷”が簡単になった時代でも、きちんと伝わるものを作ることは、ちっとも簡単ではない。それは、きっといつの時代も変わらないこと。時代の流れを受けとめながら、美しいもの、おもしろいものを作れる現場を、職人を大切にしていきたいと思う。

協力会社
株式会社 木曽印刷
厚紙を使ったパッケージなどの印刷を得意とする。若手の職人が活発に働く印刷会社。